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セックス障害者たち

セックス障害者たち

バクシーシ山下

累計読者数3
平均ハイライト数 11件/人
star総合評価 36/100
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この本について

日常の中で、他人の“境界線”にどこまで踏み込んでいいのか分からなくなる時があります。自分の欲や後ろめたさをどう扱えばいいのかも、正直よく迷います。そういう時に、この本のような極端な世界をのぞくと、自分が抱えているモヤモヤの位置が少しだけ見えてきます。 『セックス障害者たち』は、ただ過激な現場を語っているわけではなく、登場する人の「後ろめたさ」「逸脱への欲」「滑稽さ」を、そのままの温度で置いている本です。たとえば、著者自身が“被差別的状況が好きだ”と言い切る場面に、読者が保存しているのは、行為そのものよりも「後ろめたさを楽しむ」という人間のねじれた部分に、どこか自分の影を見たからだと思うんです。ポンプ宇野やライト柳田のエピソードだって、奇行の羅列ではなく、彼らがどうやって自分の居場所をつくろうとしていたかが伝わってくる。 この本を読むと、普段は隠してしまうような“引っかかり”に対して、少しだけ距離を取れるようになります。自分の中にも説明しがたい欲や後ろめたさがあって、それを無理に正そうとするんじゃなく、まずは観察してみる、そんな態度が持てるようになる。世界にはいろんな線の越え方をしてきた人がいて、そのリアルを見たうえで、自分はどこに立ちたいのか考えられるようになる感覚です。 「自分の欲や後ろめたさとの付き合い方が分からない人」に、静かに刺さる一冊です。

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