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和食とはなにか 旨みの文化をさぐる (角川ソフィア文庫)

和食とはなにか 旨みの文化をさぐる (角川ソフィア文庫)

原田 信男

累計読者数3
平均ハイライト数 17件/人
star総合評価 51/100
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この本について

料理って、毎日向き合っているはずなのに、自分が何を「おいしい」と感じているのか、ふと考えるとよく分からなくなることがあります。和食とは何なのか、と聞かれても、味噌汁や出汁のイメージ以上のことをうまく言葉にできないまま、どこかモヤモヤが残ったりします。僕自身、海外料理に慣れすぎて、和食の根っこが曖昧になっている感覚がずっとありました。 この本は、そのぼんやりした疑問に、思っていた以上に具体的なかたちで応えてくれます。たとえば「和食=出汁がすごい」という単純な話ではなく、昆布や鰹節をつくる段階にこそ膨大な時間が積み重なっていて、短時間の調理の裏に何年もの手間が隠れているという視点は、食べ物に対する見方を大きく変えてくれます。また、懐石や会席といった格式ある料理が、もてなしの工夫や一期一会の思想から生まれてきたことを知ると、料理をつくる行為そのものがコミュニケーションなんだと腑に落ちてきます。さらに、焼肉店の広まりやカニカマの話など、和食が「固定された伝統」ではなく、社会の変化に合わせて絶えず形を変えてきたことも実感できます。 伝統や文化に興味はあるけれど、堅苦しい話はしんどい…という人に刺さる一冊です。和食を理解することが、どこか自分の暮らしの輪郭をつかむことにもつながっていく、そんな読後感がありました。

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