
戦争と平和2 (光文社古典新訳文庫)
トルストイ and 望月 哲男
累計読者数3
平均ハイライト数 113.3件/人
star総合評価 65/100
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この本について
人間関係でふと「相手の気持ちなんて本当は分からないな」とか、「自分の感情がこんなに揺れる理由を説明できない」と感じる瞬間ってありますよね。頭では整理したいのに、身体のほうが先に反応してしまう。誰かの言葉に勝手に傷ついたり、反対に急に世界が明るく見えたり。大人になっても、その揺れはなくならないんだなと思います。 『戦争と平和2』を読むと、その揺れの正体が少しだけ言語化されます。登場人物たちは立場も年齢も違うのに、みんな同じように不器用で、期待しすぎたり、嫉妬したり、誰かの一言で世界が変わったりしている。ナターシャが駆け出してドレスを膨らませる場面のように、説明しづらい感情が行動になって漏れ出る瞬間が何度も出てきます。あるいは、アンドレイやピエールが、自分の中の罪悪感や高揚に振り回され、決断の一歩手前で立ち止まってしまう姿にも、自分の癖を見せられているような気がします。 物語を追うだけでなく、「人はこういうとき、こんなふうに迷うのか」という視点が積み重なっていくので、自分の人間関係のひっかかりにも少し距離を置けるようになります。気持ちが暴走しているときでも、その裏側に何があるのかを落ち着いて見られる感覚に近いです。 恋愛でも家族でも仕事でも、相手との距離感が分からなくて戸惑う人には刺さります。そんな時期に読むと、登場人物たちの不器用さが、自分の迷いを少し柔らかくしてくれる一冊です。
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