
哲学は対話する ──プラトン、フッサールの〈共通了解をつくる方法〉 (筑摩選書)
西研
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star総合評価 45/100
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この本について
「自分の考えって、どこまで自分のものなんだろう」とか、「話しているのに噛み合わないのはなぜなんだろう」というモヤモヤ、僕自身けっこうあります。相手を説得したいわけでもないのに、気づけば議論が空転したり、逆に自分の価値観の根っこがぐらついたりする。でも、そこで立ち止まったときに、この本がけっこう効いてきました。 本書は、プラトンやフッサールを入り口にしながら、「私たちはどうやって世界を見ているのか」「どこに共通点を見つけられるのか」を、体験の現場にまでいったん戻って考え直させてくれます。抽象的な“真理探し”ではなく、なぜ人は究極原因を求めてしまうのかとか、価値観の違う相手とどう共存できるのかとか、日常でつまずきがちな場面に下りてきてくれるのがありがたいところです。特に、“本質とは永遠不変のものではなく、どんな観点から問うかで輪郭が変わる”という視点は、議論がかみ合わない理由を静かに説明してくれます。 読み終えるころには、他者とのやり取りに対して少し構え方が変わります。相手を論破するのではなく、一緒に確かめられる土台をつくる意識が生まれるというか。自分の価値観も「ただ在るもの」ではなく、問いの方向によって形づくられているんだな、と実感できます。 「議論に疲れやすい人」「自分の考えを持ちたいのに、どこから手をつければいいかわからない人」に特に刺さる一冊だと思います。
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