
価値循環が日本を動かす 人口減少を乗り越える新成長戦略
デロイト トーマツ グループ
日経BPマーケティング / 2023-03
この本について
人口減少のニュースを見るたびに、「そもそもこの状況でどう成長するんだろう」とぼんやり不安になることがあります。仕事でも、国内だけを前提に数字を積み上げていくやり方が少しずつ通用しなくなってきていて、でも代わりの視点を持てずに同じ場所をぐるぐる回ってしまう。そんな感覚を持っている人は多いんじゃないでしょうか。 この本が刺さるのは、「人口が減る=どうしようもない」の思考停止から一歩抜け出すきっかけをくれるところです。特に印象的だったのは、循環を「回転」と「蓄積」に分けて捉える視点でした。単に取引を増やすだけではなく、そこで得た知見を次の価値に変えることで、量と質の両方を高められるという考え方は、目の前の数字だけ見ていると気づきにくい。海外投資の伸びしろがまだ大きいという指摘も、閉塞感に風穴を開けてくれますし、複数事業者が組むことで初めて生まれる価値の話は、これからの事業づくりにそのまま現実味をもって持ち込める内容でした。 読み進めていくと、人口の“数”ではなく、頻度や価格、あるいは新しい市場との接続によって価値を回していく発想が、今の日本の停滞に対して現実的な打ち手になり得ることが見えてきます。自分の仕事の中でも、まだ眠っている「蓄積」や、連携すれば広がる提供価値があるんじゃないかと考え直すきっかけにもなりました。 今の延長線上だけでは先が見えないと感じている人、特に国内市場の縮小に向き合う立場にいる人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの47%が集中しています。
読書の順序
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