
新訳 ハムレット (角川文庫)
シェイクスピア、河合 祥一郎
KADOKAWA / 2024-09-24
この本について
最近、気持ちがざわつく時に限って、自分でも説明できない行動をとったり、誰かの言葉に必要以上に振り回されたりしませんか。冷静でいたいのに乱れるし、わかっているのに揺れる。その「どうしようもなさ」を前に、ため息だけ増えていく感じ、僕もよくあります。 『ハムレット』を読むと、その揺れが少しだけ言語化されます。たとえば、自分の中の衝動と理性のズレを「それはハムレットの仕業ではない、狂気の仕業だ」と切り分けて語る場面があって、これが妙に現代的なんです。うまくできなかった時に全部「自分の弱さ」で片づけずに、状態として捉えていいんだと思える。あるいは、墓掘りとの「人は腐るまでどれくらいかかる?」というやり取りは、死とか終わりへの恐れを、妙にリアルな時間軸で引き寄せてくる。怖いのに、ちょっとだけ落ち着く。そんな作用があります。 そして終盤の「なるようになればよい」「覚悟がすべてだ」という静かな諦観は、前向きとも後ろ向きともつかない、不思議な安心をくれるんですよね。無理に元気づけてくるわけじゃなく、ただ、人間の限界や情けなさごと受け入れてくれる感じがあります。 自分の感情の扱いに疲れてしまった人、あるいは「弱さも込みで自分を見たい」という人には特に刺さると思います。シェイクスピアだから堅苦しい…と思ったら、この訳は驚くほど生々しいです。読んでみると、400年前の王子の独白が、自分の内側の声とまっすぐつながる瞬間があります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




