
映画館と観客の文化史 (中公新書)
加藤幹郎
累計読者数3
平均ハイライト数 7.3件/人
推定読了時間 約6時間29分
star総合評価 52/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 60%
この本について
映画って、いつの間にか「映画館でスクリーンを見るもの」と思い込んでいました。でも最近、配信で一人で観る時間が増えるほど、そもそも自分は何を“映画体験”だと思っているのか、なんとなくモヤモヤすることが増えました。作品そのものは語れても、観る場所や観客の側の歴史についてはほとんど知らないままなんですよね。 この本は、まさにその“観客側の歴史”をていねいに掘り起こしてくれます。映画館が宮殿のような空間だった時代、映画がまだヴォードヴィル劇場の珍奇な出し物のひとつだった時代、さらにはレストランやロビーで音楽目的で映像を流す「サウンディーズ」まで出てきて、映画という装置がどれだけ多様だったかが見えてきます。映画は作品以前に、どこで誰とどう観るかによって姿を変えてきたのだとわかると、自分が普段ふつうだと思っている前提がけっこう揺らぎます。 読んでいてとくに刺さったのは、映画が写真や絵画よりも演劇に近いという視点でした。上映される場所があってはじめて立ち上がる存在なのに、一度作られた映像は同一のまま反復される。このアンバランスさを知ると、映画館で座っている時間の意味が少し変わってくるんです。配信での鑑賞も含め、今の自分の“映画との距離感”をもう一度考えたくなる本でした。 映画を作品だけでなく「観る環境まで含めて理解したい人」にとても向いています。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
映画はいったいどこで見るべきものなのだろうか。ホームヴィデオの普及以降一般的になった、個人的な鑑賞は、果たして映画の本来的な姿から遠ざかってしまったものなのだろうか。本書は、黎明期から今日までの一一〇年間の上映形態を入念にたどりながら、映画の見かたが、じつは本来、きわめて多様なものだったことを明らかにする。作品論、監督論、俳優論からは到達し得ない映画の本質に迫る試みである。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要




