
カメラ・オブスクーラ (光文社古典新訳文庫)
ナボコフ、貝澤 哉
累計読者数4
平均ハイライト数 3.8件/人
推定読了時間 約7時間18分
star総合評価 46/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 77%
この本について
最近、自分が何を「見て」判断しているのか、よくわからなくなる瞬間がありませんか。人の評価や場の空気に引っぱられて、気づけば自分の視界が曇っていた、みたいな。仕事でも私生活でも、こういう “見えてるつもり” の時間ってけっこう多いんですよね。 ナボコフの『カメラ・オブスクーラ』を読んでいて強く感じたのは、その曇りそのものを物語として突きつけてくる鋭さでした。作中には、かわいらしいモルモットの描写や、水がこぼれるような笑い方といった搦め手のようなイメージが散りばめられていて、一見ほのぼのしているようで、実は「見えることの危うさ」をじわっと浮き上がらせてきます。視覚を仕事にしている人物たちが、肝心な部分では何も見えていないという構図は、思い込みに支配されている自分の姿をそのまま覗き込むようで、ちょっと気まずいほどでした。 個人的には、この本は「視点のズレに気づきたい人」にしっくり来ると思います。言葉では完全に写せないはずのものを、逆手に取るように描き出すナボコフの文章に触れていると、世界の輪郭が少しだけ揺れるような感覚があって、そこから自分の見方を調整し直す余地が生まれます。大げさな処方箋ではないけれど、静かに効いてくるタイプの一冊です。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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出版社による紹介
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