
偉大なる失敗 天才科学者たちはどう間違えたか
マリオ リヴィオ and 千葉 敏生
累計読者数4
平均ハイライト数 7.8件/人
star総合評価 44/100
boltライト読書型
この本について
最近、自分の考えを手放せなくて動きが止まる瞬間ってありませんか。仕事の方針でも、人との関係でも、「一度そっちに張ってしまった手前、もう戻れない…」みたいなあの感じです。頭では柔軟にいようと思っているのに、実際には思い込みのほうが勝ってしまう。僕もこれを何度も繰り返しています。 『偉大なる失敗』を読んでおもしろかったのは、天才科学者たちでさえ同じように迷い、執着し、時に判断を誤ったという事実が淡々と描かれているところでした。たとえば、強い証拠を前にしても自説を曲げられない認知的不協和の話や、過去の成功体験が近道への過信につながる場面は、日常の決断そのままです。そして失敗の理由が「一つの大間違い」ではなく、細い糸がいくつも絡まって太い縄になるように積み重なっていく描写が妙にリアルで、自分の判断がずれる時の感覚とよく重なりました。 この本は失敗を美談化するのではなく、現実的な視点で「人はなぜ間違えるのか」を見せてくれます。読みながら、自分が固執している考えのほころびに少しだけ気づける。その気づきが、次の判断の余白になる感じです。 自分の思考のクセを客観視したい人に静かに刺さる本だと思います。
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