
バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録 (幻冬舎文庫)
川内有緒
累計読者数3
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star総合評価 50/100
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この本について
日々生きていると、自分の目で見ている世界がどれだけ「自分のものさし」に縛られているのか、ふと不安になる時があります。正しいと思い込んでいた価値観が、別の土地に行けば簡単にひっくり返るかもしれない。そんな揺らぎを前にすると、何を信じていいのか分からなくなるんですよね。 『バウルの歌を探しに』は、その揺らぎをごまかさずに抱えたまま旅を続ける著者の目線が、とにかく誠実です。巷にあふれる“バウル風ミュージシャン”と、本来のバウルとの違いに戸惑いながら、少しずつ「人はなにを拠り所にして生きているのか」という根本に近づいていく。宗教儀礼より“内面への旅”を重んじる人々との対話や、突然の別れに直面した記憶が重なる場面では、外側の意味づけより、自分の中に沈んでいる感覚の方が確かな気がしてきます。 読み進めるうちに、世界の複雑さを整理するというより、「分からないままでも前に進めるのかもしれない」という感覚がほんの少しだけ育つ。自分のメッカは外側ではなく、自分の内側にあるのかもしれない──そんな視点を受け取れる本でした。 立場や肩書きより、「人は何を大切にして生きているのか」に興味がある人に刺さると思います。
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