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絵とは何か (河出文庫)

絵とは何か (河出文庫)

坂崎乙郎

累計読者数4
平均ハイライト数 23件/人
star総合評価 66/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 54%

この本について

都会で暮らしていると、ときどき「自分の感覚がどこか鈍ってきているな」と思うことがあります。仕事に追われて、想像する時間がなくなり、気づけば同じパターンで物事を判断している。創作をしている人だけでなく、日々の選択に窮屈さを感じている人なら、似たようなモヤモヤを抱えたことがあると思います。 坂崎乙郎『絵とは何か』は、絵の専門書というより、「人がどうやって自分の感覚を取り戻すか」を静かに考えさせてくれる本でした。読者が残している抜粋を見ると、刺さっているポイントはとても人間くさいところで、たとえば文明都市では想像力の時間が奪われることへの違和感や、対立概念を持てないと世界の見え方が平板になる感覚。また、一年間でも二年間でも、自分がこれだと思った方向に全力を投じるという、今だと逆にぜいたくに感じる生き方への憧れ。こういう「本当は薄々気づいていたけれど、自分では言い切れなかった部分」を丁寧に言語化してくれます。 この本は創作の指南書ではなく、もっと内側の話をしています。現実世界の外に小さな自分の世界を作るとはどういうことか。物質文明から少し距離をとるとはどういう感覚なのか。読んでいると、いまの生活のどこに自分の感覚が置き去りになっているのか、少しずつ見えてくる感じがありました。こんな人に刺さると思います。自分の中の「もう一つの世界」を取り戻したい人。 絵を描かない人でも、日常の景色が少し違って見えるようになる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

絵は事物を描き出し、私たちはその平らな表面に、そこにはない事物の姿を見る。絵の意味作用を探究し、絵を見る経験の本性に迫る。 絵とは、その表面の形状を通して、そこにないものを見せる装置である。本書では、絵とは似姿であるとする類似説のほか、ゴンブリッチ、グッドマン、ウォルハイム、ウォルトンらによる、現代の分析哲学における描写や画像表象をめぐる代表的な議論を参照し、その検討と評価を通して絵の基本的な意味作用の本性と由来を探る。
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