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扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)

石持浅海

累計読者数10
平均ハイライト数 4.1件/人
推定読了時間 約6時間25分
star総合評価 49/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 68%

この本について

人間関係で何かが「決定的に変わる瞬間」を、うまく言葉にできずに抱えたままになることってありませんか。相手の一言や表情で、空気がひっくり返るあの感じ。説明は難しいのに、自分の中では確かに世界が変わってしまう。僕もよくそこで立ち止まります。 『扉は閉ざされたまま』は、まさにその“空気が変わる瞬間”を丁寧に拾い上げてくれる小説でした。抜粋にもあるように、伏見が一度まぶたを閉じて開いた途端、目の前の人物がただの「美しい娘」ではなく、圧倒的な存在に見えてしまう描写があって、これは日常でも起きる感覚だよなと妙に納得しました。また、事件そのものよりも、人が何かを“やる”か“やらない”かの境界をどう決めるのかが静かに描かれていて、衝動よりも「引き返す自由」を持てるかどうかが人間の怖さなんだと気づかされます。加えて、完璧に整えられた微笑みや、誰かのために何かをしてしまう空気の流れなど、行動の裏に隠れた力関係が淡々と描かれていて、自分の日常にも思い当たる場面が出てきます。 状況に飲まれやすい人、空気の変化に敏感なのに理由が自分で掴めない人には、特に刺さると思います。作品としてはミステリですが、読み終わると人と人のあいだにある“閉じた扉”をどう扱うかを静かに考えさせられる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。“あそこなら完璧な密室をつくることができる...”伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。自殺説も浮上し、犯行は成功したかにみえた。しかし、碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、息詰まる頭脳戦が始まった...。
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