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薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)

日向 夏、しの とうこ

主婦の友社 / 2014-08-29

累計読者数17
平均ハイライト数 4.2件/人
推定読了時間 約4時間34分
star総合評価 47/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 28%

この本について

ときどき、自分の感情や人間関係をどう扱えばいいのか、よくわからなくなることがあります。人のきれいなところばかり見せつけられると、少しのほころびが妙に気になったり、逆に裏側の濁りを知って安心したり。頭では割り切れないのに、心は勝手に動いてしまう。そんな揺れに振り回される日があります。 『薬屋のひとりごと』を読んでいると、その揺れが少し整理される感覚がありました。猫猫の淡々とした視線は、華やかな後宮の裏で渦巻く感情や利害を、きれい事抜きで見せてくれます。例えば、美しすぎるものに対して逆に構えてしまう感じや、弱さや愚かさを前にしても突き放しきれない自分の曖昧さ。そういう、人に言いづらい気持ちを代わりに言語化してくれるところがある。さらに、人の立場やしがらみをどう「受け取って」「距離を置くか」というさじ加減も、猫猫の動きから考えさせられます。誰かを見下すでも持ち上げるでもなく、なるべく現実的に向き合う姿勢が、妙に落ち着くのです。 派手な謎解きよりも、人の正義感や欲、恐れの出方に興味がある人には特に刺さると思います。後宮を舞台にしていながら、人間の弱いところも滑稽なところも、変に美化せずに描かれている。そのおかげで、自分の中のややこしい部分も「まあこんなもんか」と少しだけ扱いやすくなる。そんな読書体験でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

大絶賛を博したあの痛快ミステリーが待望の文庫化。中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する。 大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。 名前は、猫猫(マオマオ)。 花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。 そばかすだらけで、けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。 まかり間違っても帝が自分を“御手付き”にしない自信があったからだ。 そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。 美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。 人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。 きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。 壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。 稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。 日向 夏(ヒュウガナツ): 福岡県在住。著書に「トネリコの王」(ヒーロー文庫)。 しの とうこ(シノトウコ):イラストレーター。 『ダブルクロス The 3rd Edition』をはじめとするTRPG関連書籍、『ウロボロス・レコード』((ヒーロー文庫)、『バー・コントレイルの相談事』などで装画、挿絵を担当。
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