
変なおじさん【完全版】(新潮文庫)
志村けん
新潮社 / 2002-10-01
この本について
仕事でも創作でも、がんばっているはずなのに「なんか自分だけ空回りしてるな…」と思う時ってありますよね。人の前に立つと力が入りすぎてしまったり、周りとうまく呼吸が合わなかったり、続けてきたことが急にマンネリに見えてしまったり。私も同じで、そういう時期ほど、自分の立ち位置や感覚がよく分からなくなります。 志村けんさんの『変なおじさん【完全版】』は、派手な成功談というより、長く現場でやり続けた人だからこそ言える「当たり前のことを当たり前に積み重ねる感覚」が丁寧に書かれています。たとえば、無我夢中で力んでいた若い頃から「楽しそうに見える方が人は笑う」と気づいていく過程。自分だけが目立つのではなく、総合力で笑いを作るという考え方。本番で起きる空気に身を委ねる方がおもしろいものができるという経験則。どれも、そのまま普段の仕事に置き換えて読めるんですよね。 特に刺さったのは、「マンネリまでやり続けられるのは宝だ」という言葉でした。今って、新しいことを次々にやらないといけない雰囲気がありますけど、続けているからこそ出せる深さって、やっぱりある。そう思えるだけで、日々の同じ作業にも少し余裕が生まれます。あと、「客のせいにしない」という姿勢も、仕事で結果が出なかった時に逃げ道を作らない感じがすごくリアルで励まされました。 地に足のついた実感がほしい人、がんばりすぎて肩に力が入りがちな人には、静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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