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すべて忘れてしまうから

すべて忘れてしまうから

燃え殻

扶桑社 / 2020-07-24

累計読者数3
平均ハイライト数 4.7件/人
推定読了時間 約3時間22分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 18%

この本について

仕事も人間関係も、一応まわってはいるけれど、どこかで「これって本当に自分の人生なのか…?」と立ち止まる日ってありますよね。朝の満員電車に揺られながら、昔の自分が持っていたはずの感覚がどこかへ消えてしまったような、あの置いていかれた感じ。大丈夫に見える日もあるけれど、心のどこかでずっとざわざわしている。そんなときに、この本を開くと少し空気が動くような感覚がありました。 燃え殻さんの言葉は、前向きにしようと無理やり回収してこないところが救いなんですよね。たとえば「生きていると全部が元には戻らない」という一文のあとに、深呼吸と騙し合いみたいな小さな行動がそっと置かれている。壊れた部分を直せとは言わないけれど、そのまま抱えて進む現実の重さを、妙に正直に照らしてくれる。また、祖父の「偉そうにするなよ。疲れるからな」という言葉のように、自分が張り続けていた無意識の姿勢をふっと下ろさせてくれる瞬間が多い。勝ち負けのルールに生活ごと飲み込まれていたと気づく場面もあって、読みながら肩に入っていた力が少しずつ抜けていきました。 うまく言葉にできなかった違和感を、代わりに拾い上げてもらいたい人に向いている本です。毎日をなんとか回しているけれど、このまま慣れてしまっていいのか迷っているときに、そっと横から「そのままでいいよ」とも「変わったほうがいいよ」とも言わず、ただ同じ場所に座ってくれるような一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ベストセラーになった『ボクたちはみんな大人になれなかった』の 燃え殻による、待望の第2作! ほぼ忘れてしまった出来事だらけで、文章の途中で立ち止まってしまった。やっぱり書いておいてよかった。あの夜、編集のTさんに無理やり誘ってもらってよかった。だって良いことも悪いことも、そのうち僕たちはすべて忘れてしまうから。―――――本書より いまはもうない喫茶店、帰りがけの駅のホーム、予定のなかったクリスマスイブ、入院した病院の天井、安いビジネスホテルの廊下、知らない街のクラブ、朝のコンビニの最後尾、新幹線こだまの自由席、民宿の窓でふくらむ白いカーテン、居場所のないパーティー会場――。 ふとした瞬間におとずれる、もう戻れない日々との再会。ときに狼狽え、ときに心揺さぶられながら、すべて忘れてしまう日常にささやかな抵抗を試みる「断片的回顧録」。 装画は『おしゃれ手帖』『ギャラクシー銀座』『クリームソーダシティ』などで知られる漫画家、長尾謙一郎
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