
ヨルガオ殺人事件 下 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫)
アンソニー・ホロヴィッツ and 山田 蘭
この本について
仕事でも日常でも、人の言動を見て「この人、裏で何を考えてるんだろう…」と深読みしすぎて疲れること、ありませんか。相手の意図を読み違えたまま一人で迷走してしまうあの感じ、僕もよくハマります。 『ヨルガオ殺人事件 下』を読んでいて、保存された抜粋の「容疑者リストの四番めを五番めに下げてあげる」という一文に、僕はその“迷走”のリアルさが出ていると思いました。疑っているわりに妙に情が湧いてしまう感じ。論理的に進めたいのに、つい人間くささに振り回される感じ。推理小説なのに、どこか日常の対人関係の縮図みたいに刺さるんですよね。 この本が効くのは、まず「人を見る時の思い込み」に気づかせてくれるところです。怪しいと思った瞬間に全てが怪しく見えてしまう怖さと、その見立てがいかに脆いかを、物語の転がり方を通して体感できます。さらに、登場人物たちが抱える小さな気配や違和感が後々効いてくるので、「自分の感覚をどう扱うか」のヒントにもなる。振り返ると、僕自身の人間関係の判断も少し落ち着いた気がします。 物語としての仕掛けももちろん面白いんですが、それ以上に「つい人を勘ぐってしまうタイプの人」には妙に沁みる一冊です。推理の面白さと、人を見る難しさが同時に味わえるので、読後にじんわり考えが静まります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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