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オリエント急行の殺人 (クリスティー文庫)

オリエント急行の殺人 (クリスティー文庫)

アガサ・クリスティー and 山本 やよい

早川書房 / 1960

累計読者数19
平均ハイライト数 31.6件/人
推定読了時間 約6時間49分
star総合評価 77/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 51%

この本について

仕事でも人間関係でも、相手の言葉の「裏」を読み違えてしまって、あとから自分だけ空回りしていたと気づくことってありませんか。丁寧に接しているつもりでも、距離感がつかめなかったり、場の空気に飲まれて曖昧に流してしまったり。僕もよくやらかします。 『オリエント急行の殺人』を久しぶりに読み返すと、ミステリなのに、そんな日常の“読み違い”をゆっくり矯正されるような感覚がありました。登場人物たちのちょっとした仕草や言い回し、立場ごとのプライドや思い込みが、雪で孤立した列車の中で少しずつズレとして浮かび上がっていきます。読者が保存している場面を見ていると、言葉をかわすときの温度差や、キャラクターの微妙な反応に惹かれているんだろうな、と感じました。まさにそこが、この作品の“効く”ところでもあります。 ポアロがやっていることは、結局のところ派手な推理よりも、相手が何を恐れているか、どこで嘘をつきたくなるか、その小さな変化を見逃さないことなんですよね。僕らの生活でも、うまくいかない会話の裏には、たいていこういう微細なズレが潜んでいます。だからこそ、この物語の空気を味わうと、人を見るときの感覚が少し丁寧になります。自分も同じように“ムッとした顔”をしていたかもしれない、と立ち止まれるというか。 静かに人間観察の目が磨かれるので、深読みしがちな人や、会話の温度差にいつも戸惑う人にはとくに刺さると思います。ミステリとしてももちろん面白いのですが、それ以上に、自分の中の「見えていなかった部分」がゆっくり立ち上がってくる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

真冬の欧州を走る豪華列車オリエント急行には、国籍も身分も様々な乗客が乗り込んでいた。奇妙な雰囲気に包まれたその車内で、いわくありげな老富豪が無残な刺殺体で発見される。偶然乗り合わせた名探偵ポアロが捜査に乗り出すが、すべての乗客には完璧なアリバイが......ミステリの魅力が詰まった永遠の名作。
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