
人間力のある人はなぜ陰徳を積むのか
三枝理枝子
モラロジー道徳教育財団出版部 / 2021-09-25
この本について
忙しく働いていると、ふと「人としての余裕、どこに置いてきたっけ…」みたいな気分になることがあります。人との距離感に迷ったり、評価に振り回されたり、ちょっとした出来事に心がざわついたり。表には出さないだけで、同じように感じている人、多いんじゃないかと思います。 この本が響くのは、立派なことをしようと背伸びさせてくるタイプではなく、むしろ「人ってこういうところでつまずくよね」と淡々と寄り添ってくれるところです。たとえば、話を聴くときに八割は黙ることとか、断られたときにサラッと引ける器とか、自分のご機嫌を“自分で認める”ことで整えていく姿勢とか。どれも派手さはないのに、日常の手触りとしてすぐ効くものばかりでした。また「人は自分で磨くのでなく、人に磨かれる」という視点は、ひとりで完璧を目指して疲れていた自分には、かなり大きな転換点になりました。 特別な修行をするわけではなく、目尻をゆるめてみるとか、「そう来ましたか」と受け止めるとか、今日を昨日より少しだけ新しくする。そういう積み重ねが“陰徳”という言葉の実態なんだと腑に落ちます。周りのために動くというより、自分を整える結果として他者との関係が変わっていく、そんな順番も無理がありません。 自分のペースで人間力を積み上げたい人、そして「もっとちゃんとした大人でいたいのに、現実はまあまあ迷う」のが本音という人には、じわっと効く本だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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