
この本について
仕事に向き合っていると、「これは自分にとって労働なのか、仕事なのか」とか、「なんでこんなに疲れるんだろう」といった区別のつかないモヤモヤにぶつかることがあります。頭では割り切っていても、身体はついてこなかったり、逆に手を動かしている方が落ち着く日もあったりして、自分でもよく分からなくなるんですよね。 『労働の思想史』を読んで面白かったのは、この曖昧さそのものに歴史的な根っこがあると気付けたことでした。たとえば、西洋の言語に「労働」と「仕事」の二系列がある話は、自分の疲れ方の違いを言語化してくれる感覚がありましたし、アリストテレスの「制作・実践・観想」という分類は、日々の行為を目的の有無で見直す手がかりになりました。また、修道院での肉体労働が精神性を帯びていく流れは、単に効率とか成果だけで働く価値を測れない理由を丁寧に説明してくれます。 この本は、働き方やキャリアの“答え”をくれるわけではありませんが、自分の感覚の背景にある長い歴史を一度通して見ることで、今の混乱を少し外側から眺められるようになります。作業に追われて自分の働き方が分からなくなっている人には特にしっくりくると思います。 働く意味をいきなり決められないとき、まずは「なぜこんな感覚になるのか」を整理したい人に向いている一冊です。
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要





