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ムーミンのふたつの顔 (ちくま文庫 と 19-2)

ムーミンのふたつの顔 (ちくま文庫 と 19-2)

冨原 眞弓

累計読者数2
平均ハイライト数 13件/人
star総合評価 44/100
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この本について

仕事でも生活でも、「自分のペースでいたいだけなのに、周りとの距離の取り方がうまくいかない」みたいなモヤモヤってありますよね。人と関わりたい気持ちと、一人でいたい気持ちがせめぎ合って、どちらが正しいのか分からなくなるときがあります。 『ムーミンのふたつの顔』を読んでいて感じたのは、ムーミン一家は“しあわせを目指している”のではなく、“しあわせでいる状態に気づかないまま暮らしている”というところでした。ひとりでいる自由も、秘密を持つ自由も、必要なときだけ責任を引き受ける距離感も、そのままの形で並列に許されている。無理に分かり合おうとも、理解を強制しようともしない。読んでいると、人付き合いの正解を探すより、自分がどんな自由を大事にしたいのかをそっと確認するような気持ちになります。 そしてもうひとつ、トーベ・ヤンソンその人の生き方が静かに響きます。島での暮らしの描写や、母へのまなざし、芸術に向き合うときの姿勢が、作品のやわらかい世界観の裏にどんな孤独や強さがあったのかを教えてくれる。読んでいると「強くなるって、案外たいしたことじゃないのかもしれない」と思えてくるんです。 人との距離感に疲れやすい人、静かに生きたいけれど孤立はしたくない人には、とくに刺さる一冊だと思います。

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