
本当はスゴい国?ダメな国?日本の通信簿 (SB新書)
八幡 和郎
SBクリエイティブ / 2011-10-14
この本について
国のことって、普段はなんとなくニュースで見て流しているのに、ふとした拍子に「日本って結局どうなんだろう…」みたいなモヤモヤが湧いてきませんか。歴史や政治の話になると、一気に白黒つけようとする意見が多くて、逆に距離を感じてしまうこともあります。 この本は、その極端さを避けながら、日本の強みと弱みを淡々と並べてくれるところが助かりました。たとえば、江戸時代の教育水準について「識字率が高かった」というよく聞く話も、実際には読み書きのレベルが全然違っていた、という指摘が出てきます。逆に、現代日本の工業力はまだ世界トップクラスだというデータも普通に出てくる。こういう“思い込みのほころび”を丁寧に見せてくれるので、自分の中の日本像が一度フラットに戻る感じがありました。 それから、外交や制度に関する話が意外と実生活の感覚に近いんですよね。北方領土の件で「日本の目的が絞られていない」と言われたエピソードなんかは、仕事でもよくある“方針ブレ問題”そのままで苦笑いしました。裁判の遅さが暴力団への依存を招いた、という話も、構造の歪みが日常の振る舞いにまで染み出してくる例として妙に納得してしまいます。 日本を好きとか嫌いとかいう以前に、「なんでこういう国柄になっているのか」を落ち着いて知りたい人には向いている本です。良いところだけ拾うでもなく、ダメなところだけ責めるでもなく、現実のバランスの中で理解したいタイプの人には、けっこう刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
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