
「少年A」14歳の肖像(新潮文庫)
高山文彦
新潮社 / 2001-11-01
累計読者数3
平均ハイライト数 20.7件/人
推定読了時間 約4時間47分
star総合評価 67/100
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この本について
日常の中で、「なぜ人はここまで歪んでしまうのか」「どこで道が逸れてしまうのか」と考え込んでしまうことがあります。自分の中の攻撃性や、子ども時代の傷つき体験がどんなふうに大人の行動につながっていくのか、言葉にしづらいモヤモヤを抱えている人も多いと思います。 『「少年A」14歳の肖像』は、事件そのものを消費する本ではありません。むしろ、目を背けたくなる事実の断片をたどりながら、人が壊れていく過程に何が積み重なっていたのかを、淡々と、しかし逃げずに描いていきます。抜粋にあるような「命の実感のなさ」や「自分はおかしいのでは」という感情の行き場のなさ、救われたい気持ちと攻撃衝動が同居する矛盾は、極端な形とはいえ、私たち自身の中にも薄い影のように存在しているものかもしれません。 読んでいて、加害者を特別な“怪物”として切り離すよりも、「もし環境や出会いが違っていたら、自分はどうだったのか」という視点がじわじわ押し寄せてきます。家庭での小さなすれ違いや、学校での対応の弱さ、子どもが抱えた孤独がどう歪みを育ててしまうのか。そうしたプロセスを理解することは、自分の周りの誰かの危うさに気づく、小さなアンテナにもなるのだと思います。 極端な事例を通して、人が壊れる前の“兆し”を知りたい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
一億人の心臓を鷲づかみにした「神戸連続児童殺傷事件」。審判は終わった。真実は詳らかにされることなく、少年Aは闇の中に消えた―。彼の内なる「酒鬼薔薇聖斗」はいつどんな家庭で産声をあげたのか。母親は魔物の誕生に気付かなかったのか。第一級捜査資料に綴られた生々しい「肉声」。少年が初めて語る狂気と虚無、そして両親の慙愧...。今ようやく浮き彫りとなる驚愕の全貌。
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