
心を病んだらいけないの?―うつ病社会の処方箋―(新潮選書)
斎藤環 and 與那覇潤
累計読者数14
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推定読了時間 約6時間5分
star総合評価 79/100
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この本について
最近、人の悩みを聞いていても、自分自身のことを振り返っても、「どこまでが普通で、どこからが“病気”なんだろう?」みたいな線引きに疲れることがあります。気分が沈むと、つい昔の自分と比べて落ち込んでしまったり、周りの価値観に引っ張られたりして、余計にしんどくなる。そんなとき、社会のほうが変化しているのに、自分だけが弱くなったように感じてしまうんですよね。 この本は、そういうモヤモヤを無理に「治す」方向に押し込めずに、社会とのつながりの中でどう意味づけ直すかを丁寧に扱っています。たとえば、うつ状態で苦しくなる理由を「過去の自分との比較」にあると指摘したり、治療チームの“心理的連続性”を守ることで主体性を回復させるODの考え方を紹介したり、症状を脳の問題だけに還元しない姿勢が一貫しています。読んでいると、病気かどうかよりも、「どう関われば回復のきっかけが生まれるか」に視点がずれていく感じがありました。 個人的には、「結論をひとつにまとめない対話」の重要性がとても腑に落ちました。誰かの辛さに寄り添いながら、でも価値観を押しつけず、必要なら別の捉え方もそっと置いておく。そのバランスが、いまの社会では本当に難しい。でもその難しさごと扱ってくれるのが、この本の大きな魅力だと思います。 自分や身近な人の“しんどさ”を、一度違う角度から見直してみたい人に向いている一冊です。
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出版社による紹介
友達や家族はそんなに大事なのか。働かないと負け組なのか。話し下手はダメなのか。精神科医と歴史学者が生きづらさを解きほぐす。
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