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バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

カート ヴォネガット, 浅倉 久志, and 伊藤 典夫

早川書房 / 2007-09

累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
推定読了時間 約11時間23分
star総合評価 32/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

仕事でも人間関係でも、「この状況、なんでこんなに息が詰まるんだろう」と思うことがあると思います。相手が悪いとか、自分が弱いとか、そういう単純な話じゃなくて、もっと言葉にしづらい重たさがある感じです。今回の抜粋を読んでいて、その正体の一部は“他人の存在そのものが現実世界では負荷になりうる”という視点なんだろうな、とあらためて思いました。 『バゴンボの嗅ぎタバコ入れ』はエッセイとフィクションが混ざったような本ですが、ヴォネガット自身の実感がそのまま転がっていて、読んでいると肩の力がゆるむ瞬間が多いです。たとえば、GE社を辞めて最初の長篇を書くくだり。機械に仕事を奪われていく未来を、当時の会社へのあてこすりとして描いたという話は、今の自分たちが直面しているAIの不安と重なります。予言めいた話なのに、妙に生々しく、人間の弱さごと肯定してくれる感じがあるんですよね。 もう一つ刺さるのは、同世代のノーマン・メイラーとの対比です。同じような背景でも、片方はすでに名声を得ている。その事実を、妬みでも自己啓発でもなく、ただ「そういうものだよな」と淡々と受け止めているところが、この本の魅力だと思っています。自分の立ち位置が揺らぎやすい人ほど、こういう視点に救われるはずです。 こんな人に刺さると思います。自分の不安やみじめさを、物語と作者の素朴な視線でそっと整えたいとき。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

世界中を旅する男が、久しぶりに元妻のつつましやかな家庭を訪れた。生活に疲れた元妻に、男は胸躍る冒険の数々や、途上国での豪奢な暮らしなど夢のような土産話を披露する...ユーモアに辛辣さを織り交ぜた表題作ほか、著者自身の戦争体験を反映した「記念品」、音楽を愛するあまり暴走する高校教師の苦悩を描く「女嫌いの少年」など、ヴォネガットならではの、優しくも皮肉な視点で描き出される珠玉の初期短篇を23篇収録。

目次

死圏 記憶術 お値打ちの物件 パッケージ 才能のない少年 貧しくてゆたかな町 記念品 ジョリー・ロジャー号の航海 カスタムメードの花嫁 野心家の二年生 バゴンボの嗅ぎタバコ入れ パウダーブルーのドラゴン サンタクロースへの贈り物 無報酬のコンサルタント あわれな通訳 女嫌いの少年 自慢の息子 恋に向いた夜 夢を見つけたい 駆け落ち 2BR02B 失恋者更生会 魔法のランプ 雑誌作家としてのキャリアに関する結び ヴォネガット作品のルーツ
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