
病の「皇帝」がんに挑む 人類4000年の苦闘(下)
シッダールタ・ムカージー、田中 文
累計読者数3
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star総合評価 53/100
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この本について
がんに関する本って、「専門的すぎて自分には関係ない」と感じつつ、どこかで不安だけは残る…そんなモヤモヤを抱えることがあると思います。自分もそうで、医療の話を読むのは少し構えてしまうのに、身近な誰かの病気をきっかけに、避けてきた知識の穴に気づく瞬間がありました。 この本は、がんの歴史や治療の進歩を大きく語りつつも、人が病と向き合うときの「どうにもならなさ」と「それでも進むしかない感じ」を丁寧に描いています。たとえば研究者が自分の体で実験してまで道を開こうとする無茶さや、患者が赤の女王のように、同じ場所に留まるために走り続ける姿。抽象的な希望ではなく、現実世界で人がどう折り合いをつけてきたかが、具体的な場面として残ります。また、がん細胞の振る舞いがどれだけ段階的で、どれだけしたたかなのかを知ると、「がんと戦う」という言葉の軽さに気づかされつつ、それでも理解しようとする姿勢が自分の中に少しだけ生まれます。 読み終えるころには、医療の未来予測がいかに当たらないか、科学がどれだけ寄り道をして前に進んできたかが実感として残り、「不安とどうやって付き合っていけばいいのか」に少し輪郭が生まれます。自分と同じように、医療や病気に対して“なんとなく距離を置いてきた人”にこそ刺さる一冊です。
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