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コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

臼井隆一郎

累計読者数5
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star総合評価 36/100
start序盤集中型
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この本について

仕事の合間に飲むコーヒーって、ただの一息のはずなのに、ふと「この一杯の向こう側ってどうなってるんだろう」と気になってしまうことがあります。普段は忙しさに飲まれて流しがちだけど、どこかで自分の感覚が鈍っているような、そんなモヤモヤに覚えがある人もいると思います。 この本を読んでまず驚くのは、あのモカが「イエメンだけが供給源」という一点に世界中が振り回されていた事実です。ヨーロッパの大国が競い合いながら、モカ港にだけは頭を下げて直接寄港を許してもらう。その背景を知ると、コーヒーが嗜好品というより「近代を動かした資源」に近かったことが見えてきます。また、コーヒーの木が霜のない気候や一定の降雨量を必要とするという地理的条件の話も、日常の一杯と世界の成り立ちが急につながる瞬間でした。自分が飲んでいるものが、こんなに環境や政治に左右されながら辿り着いているのかと、目線が少しだけ外側に広がります。 気負わずに読めるのに、普段の「なんとなく知ってるつもり」をそっと裏返してくれる本です。旅の記録のように語られる引用もあって、人の営みが歴史を運んでいく感じが静かに伝わってきます。自分の手元の一杯を、世界との接点としてもう少し丁寧に扱いたくなる人に刺さると思います。

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