
手帳術って何だ? 手帳鼎談
高畑正幸, 舘神龍彦, and 納富廉邦
この本について
手帳って、ちゃんと使えているのかよく分からないまま続けてしまうこと、ありませんか。書いても行動は変わらないし、過去ログを読み返しても新しい発見があるわけじゃないし、でも手帳なしでやれるほど器用でもない。自分もずっとこのあたりでモヤモヤしていました。 『手帳術って何だ? 手帳鼎談』は、そういう「そもそも手帳って何者なんだっけ」という根っこの部分を、三人の著者が率直に語り合う本です。読みながら感じたのは、手帳は未来を切り開くための道具でもあり、同時に“今までやってきたことを確認して安心したい”という気持ちにも寄り添う道具だということ。どちらが正しい、ではなく、その揺れが今の自分の生活や不安のあり方を映している、という視点がすっと腑に落ちました。 特に、手帳が「行動そのものには関与しない」という指摘は痛かったです。書くことで安心して、実際の段取りや時間の使い方が変わっていないことはよくあるし、そこを誤魔化さずに言ってくれるのがありがたい。逆に、生活やタスクの密度が変われば、使う手帳も変わっていいという話には救われました。習慣や愛着が足かせになる瞬間って本当にあるんですよね。 紙とデジタルの話も面白くて、どちらが優れているかではなく、自分の「時間の感覚」に合うかどうかが大事なんだと気づかされます。未来の距離感を手帳の厚みで感じるとか、逆にデジタルは引き継ぎが楽だから飽きっぽい人には向くとか、実生活に落とし込める視点が多い一冊でした。 手帳との距離感を作り直したい人や、「なんとなく毎年手帳を買うけど、しっくりきたことがない」という人に静かに刺さる本だと思います。
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