
強く生きるために読む古典 (集英社新書)
岡敦
集英社 / 2011-01-19
この本について
仕事や生活をなんとか回しながら、本当に考えたいことには手が届かないまま時間だけが進んでいく。自分の経験は散らばった破片みたいで、そこから何を組み立てればいいのかもよくわからない。そんな感覚、けっこうな頻度であります。自分をどう扱えばいいのか考えたいのに、日々の「とりあえず」を維持するだけで手一杯になるあの感じです。 この本は、そんな行き詰まりの中で「考えるための場所」をつくってくれる一冊でした。自分の人生を言葉のように“文脈”として捉える発想は、いまの位置がわからないまま焦る自分に一度ブレーキをかけてくれますし、経験の残骸を前にしても「ブリコラージュ」という視点から組み合わせ直せばいいという示し方が、妙に現実的なんです。また、恐れや不安を力づくで押し込めるのではなく、「失うことを恐れずにいる」という祈りの姿勢が、自分にもできる小さな態度として残るところも個人的に救いでした。 古典の読み解きといっても難しい話ではなく、むしろ、自分の生活にどう折り返すかを一緒に探してくれるような距離感があります。これまでの経験がバラバラに感じられている人、どこから立て直せばいいか迷っている人には、とくに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの47%が集中しています。
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