
外国人だけが知っている美しい日本
ステファン・シャウエッカー
この本について
観光に関わる仕事をしていると、「外国人向けにどう対応すべきか」「文化の違いにどう向き合えばいいか」みたいな小さなモヤモヤが積み重なりますよね。歓迎したい気持ちはあるのに、現場では衝突が起きたり、サービスを変えるべきなのか迷ったりして、正解が見えづらいまま時間だけが過ぎていく感じがあります。 この本は、そんな迷いに対して肩肘張らずに向き合う視点をくれました。著者が現場で見聞きしてきた話は派手さこそないんですが、「外国人だから特別扱いしようとすると、逆にズレることがある」という指摘は、読みながら何度もうなずきました。旅館のサービスを日本人向けと外国人向けで変えてしまう話とか、温泉の入り方をどう伝えるかとか、その“具体的な場面”が妙にリアルなんです。文化の違いを理解するというより、“違いをどう扱うと関係が楽になるか”に意識が向く本でした。 もうひとつ印象的だったのは、著者がセンセーショナルな語りを避けて、良い場所を丁寧に紹介しているところです。派手に煽らないからこそ見えてくる、地域や人の努力があって、観光を仕事にしている身としては励まされました。好きなことを仕事にする大切さを語るくだりも、実感ベースで素直に入ってきます。 観光の現場にいる人、外国人との関わり方で迷いがある人、そして「日本の良さってどこにあるんだろう」と静かに考えたい人には刺さる一冊だと思います。
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