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科学者が人間であること (岩波新書)

科学者が人間であること (岩波新書)

中村 桂子

累計読者数3
平均ハイライト数 75件/人
推定読了時間 約4時間52分
star総合評価 65/100
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この本について

最近、仕事でも日常でも、「自分はいま何を基準に判断してるんだろう…」と迷う瞬間が増えている気がします。便利さとか効率とか“役に立つ”が優先される世界の中で、なんとなく大事な感覚が抜け落ちているような、あの居心地の悪さです。数字や成果だけを追いかけていると、自然と向き合う感覚や、自分が生きものとして世界に関わっている実感が薄れていく瞬間があるんですよね。 『科学者が人間であること』は、そのモヤモヤをすごく丁寧に言葉にしてくれます。著者は「科学者は特別な存在ではなく、自然の中にある一人の人間だ」と繰り返し語り、閉じた実験室から自然を語ることへの違和感をほどくように説明していきます。読みながら、日常の感覚を排除して専門に閉じこもる態度が、実は自分の判断の幅を狭めていたんじゃないかと気づかされました。また、経済成長や技術の“役に立つ”という言葉が、いつのまにか問いを失わせていた現実も、具体的な場面とともに示してくれます。 派手な答えが提示されるわけではないのですが、「生き続ける能力」や「互恵性」といった視点に触れると、自分の仕事や判断の仕方にゆっくりと地に足がついていく感じがあります。専門でも日常でも、わからないものをわからないまま丁寧に見る態度を取り戻したい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

大震災を経てなお変われぬ日本へ―大森荘蔵、宮沢賢治、南方熊楠らに学びつつ“自然”“生命”から近代科学文明を問い直す。
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