
青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない 『青春ブタ野郎』シリーズ (電撃文庫)
鴨志田 一 and 溝口 ケージ
累計読者数5
平均ハイライト数 7.6件/人
star総合評価 48/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 33%
この本について
人間関係って、距離をどう取ればいいのか分からなくなる瞬間がありますよね。好かれたいわけじゃないけど、拒絶されるのも怖いし、踏み込みすぎても崩れそうで。頭では分かっているのに、感情だけが先に動いてしまうあの感じ、僕もよくあります。 この巻で刺さるのは、まさにその「距離の揺れ」を正面から描いているところなんだと思います。惚れる惚れないを軽口で交わしながらも、ほんとは互いをどう扱っていいか分からない不器用さ。友達でいたいのに、心のどこかでそれ以上を期待してしまう、でも言えば関係が変わってしまう恐怖。あの会話に救われるのは、誰かとの関係に正解を求めすぎて疲れたとき、「こういう曖昧さでも成立するんだ」と気づかせてくれるからだと思います。 そしてもうひとつの「ありがとう」「がんばったね」「大好き」という言葉のくだり。これは大げさな自己肯定ではなくて、人に向けて出せる言葉を、自分がどれだけ受け取れていないかに気づかされます。誰かに言うのは簡単なのに、自分が言われると急に構えてしまう、あの居心地の悪さ。その背景にある“素直さの不足”を、この作品はそっと指摘してくれます。 人との距離を測りかねている人や、素直な気持ちをうまく受け取れないまま大人になってしまった人には、とくにしみる一冊だと思います。
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