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わたしがいなかった街で(新潮文庫)

わたしがいなかった街で(新潮文庫)

柴崎 友香

新潮社 / 2014-12-01

累計読者数3
平均ハイライト数 15件/人
推定読了時間 約6時間29分
star総合評価 54/100
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この本について

最近、人との距離感がつかめなかったり、過去のある瞬間だけが急に重たく浮かび上がってきたり、なんでもない金曜の夜に「もうどこにも入り込めないな」と感じたりすることが多い人っていると思います。大きな事件や戦争のニュースを見ても、自分の生活とどうつながっているのかよくわからないまま、それでも世界のどこかで続いている何かに引っ張られる感じが残る。自分も同じで、ふと立ち止まったときに「ここにいる理由」のようなものがわからなくなる瞬間があるんです。 『わたしがいなかった街で』は、そういう説明しにくい揺らぎを、物語というより“感覚の連なり”として見せてくれます。祖父の生死の分岐から、自分が存在しなかったかもしれない世界を想像してしまう感じ。誰もいない住宅街を歩いていて、ただの空気の温度が急に幸福にも虚無にも思えてしまう瞬間。人と話すとき、どのモードで接すればいいかわからなくて固まるあの居心地の悪さ。こういう細部が、こちらの日常の感度とぴったり重なるんです。無理に前向きな答えを押しつけるわけじゃなくて、「その揺れ方、わかるよ」とそっと隣に立ってくれるような読み味です。 世界の大きな出来事と、自分が目の前で見ているただの風景が、実は同じ時間の中にあるんだと気づくとき、自分の生活の輪郭が少しだけ見える。そういう瞬間に触れたい人には、とても合うと思います。特に、名前のつけられないモヤモヤを抱えたまま歩いている人に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

離婚して1年、夫と暮らしていたマンションから引っ越した36歳の砂羽。昼は契約社員として働く砂羽は、夜毎、戦争や紛争のドキュメンタリーを見続ける。凄惨な映像の中で、怯え、逃げ惑う人々。何故そこにいるのが、わたしではなくて彼らなのか。サラエヴォで、大阪、広島、東京で、わたしは誰かが生きた場所を生きている―。生の確かさと不可思議さを描き、世界の希望に到達する傑作。

目次

わたしがいなかった街で ここで、ここで
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