
エンダウメント投資戦略―ハーバードやイェールが実践する最強の資産運用法
山内 英貴
この本について
投資って、やればやるほど「自分がどこに手数料を払っていて、誰とリスクを分け合っているのか」が曖昧でモヤモヤすることが多いですよね。相場が動くたびに一喜一憂して、結局“長期で持て”と言われても、その長期をどう設計すればいいのかが分からないまま進んでしまう。僕もずっと同じ場所でつまずいていました。 この本が面白いのは、エンダウメントという仕組みを使いながら、「個人がどう運用のフレームを整えるか」を淡々と説明してくれるところです。例えば、まず“目的を決める”という当たり前の作業を、投資の最初に据える重要性。リターンを追う前に、自分がどれだけのリスクを許容できるのかを決めることで、ようやくポートフォリオを組む土台ができます。さらに、販売手数料の扱いや、運用会社の独立性といった普段スルーしがちなコスト構造も、丁寧に分解してくれるので、自分が払っているものの正体が見えてくる感覚があります。 もうひとつ刺さったのは、投資家と運用者の利害が一致しているかどうか、という視点です。著者は、自社の戦略に自らも投資する仕組みを紹介していて、「運用がうまくいったときだけ利益を共有するのは不公平」という指摘の意味が腑に落ちます。これは個人投資家にとっても大事で、商品選びのときに“どこが誰のために運用しているのか”を見抜く基準になるはずです。 一喜一憂しない長期運用の考え方を、自分の生活レベルまで落とし込みたい人に刺さる本だと思います。僕自身、投資の判断に迷ったときの拠り所がひとつ増えました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
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