
人間尊重七十年
出光 佐三
春秋社 / 201603
累計読者数3
平均ハイライト数 5.7件/人
star総合評価 39/100
boltライト読書型
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この本について
仕事で人と向き合うとき、どこまで踏み込んでいいのか分からなくなる瞬間ってありますよね。優しくしても馴れ合いに見えるんじゃないか、とか、逆に厳しくするとただのパワーに見えるんじゃないか、とか。自分の立場や感情を気にしすぎて、結局どちらにも振り切れないまま終わってしまうあの感じ、すごく分かります。 『人間尊重七十年』を読んでいて刺さったのは、そういう迷いに対して、出光佐三がすごく泥臭いレベルで答えているところでした。親切は徹底しなければ意味がない、相手に誤解されてもいいからやり切れ、と言い切る強さ。金で人を動かすのは結局二、三年で限界が来る、興味ある仕事をやらせることが人を育てる道だ、という現実的な視点。そして、都会では心の鏡が曇る、と語るように、どれだけ成功しても「人としてどう育つか」を軸に考え続けている姿勢。どれも抽象論というより、会社を何十年も動かし続けた人の実感として重みがあります。 読みながら、自分も「いい人であろうとする」のではなく、「どう働き、どう接するか」で判断しようと少し腹が据わりました。綺麗ごとに寄らず、それでも人を信じたい人に向いている本だと思います。仕事で迷いがちな人ほど、静かに効いてくる一冊です。
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