
ベスト・パートナーになるために―――男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた
ジョン・グレイ and 大島 渚
三笠書房 / 200110
この本について
恋人とのすれ違いって、決定的な事件があるわけでもないのに、じわじわ積み重なっていく感じがありますよね。こっちは「ちゃんと向き合ってるつもり」なのに、相手にはまったく別のものとして伝わっていたりして、自分でも理由がよくわからないまま落ち込むことがあると思います。僕自身、パートナーとの会話が空回りすると、何をどう直せばいいのか途方にくれるタイプです。 この本が面白いのは、「与える/受け取る」のバランスを、行動レベルまで徹底的に具体的に落としているところです。たとえば、女性が受け取る側に回るためには、自分から“与えすぎない線引き”が必要だと説明していたり、男性が役に立てていないと感じると一気に関係から距離を取ってしまう心理を言語化していたり。読みながら「ああ、これ昔やったな…」みたいな、自分のパターンの発見がけっこうあります。過去の家庭環境が無意識のクセをつくる話も、思い当たる人は多いかもしれません。 それと、この本はただ「お互いもっと思いやりを」みたいな抽象論じゃなくて、行動の例が異常なほど細かいんです。外出前に迷っている彼女を責めないとか、帰宅が遅れそうなら一言伝えるとか、怒りや不安を“直そうとせずに”受け止めるとか。こういう小さな積み重ねが信頼をつくるという視点は、派手さはないけれど、毎日の生活にそのまま使えます。 恋人との距離感に少し疲れてる人や、「頑張ってるつもりなのに伝わらない」が続いている人には、静かに効く本だと思います。
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