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君を愛したひとりの僕へ (ハヤカワ文庫JA)

君を愛したひとりの僕へ (ハヤカワ文庫JA)

乙野 四方字

累計読者数5
平均ハイライト数 2.2件/人
推定読了時間 約5時間7分
star総合評価 52/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 89%

この本について

仕事でも人間関係でも、「あのとき別の選択をしていれば今は違ったのかな」と、つい並行世界を想像してしまう瞬間ってありますよね。現実はひとつしかないはずなのに、どこかで自分の記憶がズレているような感覚が残ることもあって、その理由が分からないままモヤモヤを抱えることもあります。 『君を愛したひとりの僕へ』の抜粋を読むと、多くの人が保存しているのは“平行移動では救えないものがある”という気づきや、“気づかないうちに世界がズレているかもしれない”という感覚の部分でした。物語としての設定なのに、どこか日常の迷いと重なるんですよね。自分ではどうにもできないズレを抱えながら、それでも「逃げ場所を見つけよう」と手を握り合うシーンにも、現実の私たちの弱さと強さがにじんでいます。 この本が効くのは、後戻りできない選択を抱えているときに、自分を責めすぎずにいられる視点をくれるところだと思います。ひとつは、勘違いや記憶違いも「自分がダメだから」ではなく、ただ世界が少し揺れているだけかもしれないという余白をくれること。もうひとつは、正しい答えを選べなくても、人との関係の中で立て直す道がまだ残っていると示してくれること。時間や世界を越える物語なのに、救い方はとても現実的です。 自分の選択にずっと引っかかりを抱えている人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された世界―両親の離婚を経て父親と暮らす日高暦は、父の勤務する虚質科学研究所で佐藤栞という少女に出会う。たがいにほのかな恋心をを抱くふたりだったが、親同士の再婚話がすべてを一変させた。もう結ばれないと思い込んだ暦と栞は、兄妹にならない世界へ跳ぼうとするが...彼女がいない世界に意味はなかった。
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