ヨムナビ
いつもが消えた日 お蔦さんの神楽坂日記 (創元推理文庫)

いつもが消えた日 お蔦さんの神楽坂日記 (創元推理文庫)

西條 奈加

東京創元社 / 2016-08-19

累計読者数3
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約4時間40分
star総合評価 30/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

仕事でも日常でも、誰かに助けられながら何とか回しているのに、いざ自分が誰かに返せることって何だろう…と考えてしまう時があります。優しさを受け取るのはうれしいはずなのに、どこかで「自分は何もできていない」と落ち着かなくなる、あの感じです。 『いつもが消えた日 お蔦さんの神楽坂日記』を読んでいて、読者の方が保存していた「助けてもらったから、今度は迷子を助けたい」という一文に強くうなずきました。このシリーズは事件や謎を扱いながらも、人と人のつながりが無理なく描かれていて、恩を返すとか、誰かを支えるとか、そういうことを大げさに語らないのに自然と考えたくなる空気があります。返報性の義務じゃなく、日々の暮らしの延長として「自分もこういうふうに関われるかもしれない」と思えるんです。 この本が効いてくるのは、まず、人の優しさに対して身構えがちな人が、その循環を肩の力を抜いて受け取れるところ。さらに、お蔦さんや周囲の人々のささやかな気づかいが、こちらの感情のほつれを静かに整えてくれるところ。そして、物語としての面白さがあるからこそ、生き方の話を押しつけられている感じがしないところです。 届いてほしいのは、「誰かの役に立ちたいのに、何をしていいかわからないまま日々が過ぎていく人」。迷子のままでもいいし、歩き始めてもいい。そう思わせてくれる物語でした。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

息子ひとり残して消えた家族の秘密とは? 人情味あふれる大好評〈お蔦さんの神楽坂日記〉第2弾 中学三年生の滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。芸者時代の名前でお蔦さんと呼ばれる祖母は、気が強く面倒くさがりだけれど、ご近所衆から頼られる人気者だ。ある日、望の幼なじみの洋平と同級生の彰彦、後輩の有斗が滝本家を訪れていた。夕飯をお腹いっぱい食べ、サッカー談議に花を咲かせたにぎやかな夜。しかしその夜、息子ひとりを残して有斗の家族は姿を消した。神楽坂一家三人行方不明事件は大きく報道され、一家が抱える秘密が明らかに――。神楽坂で起きた事件にお蔦さんが立ち上がる! 粋と人情、望が作る美味しい料理がたっぷり堪能できるシリーズ第2弾。/解説=宇田川拓也
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要