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幸福な王子/柘榴の家 (光文社古典新訳文庫)

幸福な王子/柘榴の家 (光文社古典新訳文庫)

ワイルド and 小尾 芙佐

累計読者数4
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約6時間14分
star総合評価 36/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事でも人間関係でも、自分ではどうにもできない理不尽にぶつかったとき、頭では整理しようとしても気持ちだけが重く残ることがあります。努力やロジックで説明できない「なぜ、この人はこんなにも報われないんだろう」という感覚に、ずっと引っかかったままになることもあります。そんなときにワイルドの短編を読むと、物語という形でしか触れられない領域に、そっと灯りを置かれたような感じがしました。 特に「貧苦ほど大きな謎はない」という一文は、社会の構造とか格差の議論より前に、人が抱える痛みの根っこを真正面から見つめようとする視線を感じます。理屈で上書きできない現実に対して、どう距離をとればいいのか。この本は答えをくれるというより、視点を少しずらしてくれます。また、恋が哲学より思慮深いと語られる場面では、人の選択や行動の裏にある「説明しきれない力」を丁寧に扱っていて、こちら側の感情の揺れも受け止めてもらえた気がしました。 派手な救いがある物語ではありませんが、冷たく感じていた世界の一角に、微弱でも確かな温度を見つけられる作品です。自分の無力感をごまかしたくない人、現実の痛みを避けずに読み物と向き合いたい人に静かに刺さると思います。

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出版社による紹介

ひたむきな愛を描く「幸福な王子」。恋する学生に身を捧げる「小夜啼き鳥と薔薇」。わがままな男と子どもたちの交流を描く「身勝手な大男」。愛の行きつく果てを示す「漁師とその魂」など、道徳的な教訓だけでは収まりきらない、さまざまな味わいの、大人にこそ読んでほしい童話集。
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