
セブン-イレブン 金の法則 ヒット商品は「ど真ん中」をねらえ (朝日新書)
吉岡 秀子
株式会社朝日新聞出版 / 2018-01-12
この本について
仕事でも日常でも、「お客さんのニーズを見てるつもりなのに、なんだかズレる」「新しい案を出しても、どこか小手先っぽい」みたいな感覚ってありませんか。僕もよくあります。結局どこを見ればいいのか分からなくなるんですよね。 この本は、セブン‐イレブンのヒット商品の裏側をたどりながら、その“ズレ”をどう埋めていくかを教えてくれます。印象的だったのは、競合ではなく「変わり続ける生活者」だけを徹底して見ているところ。たとえば「近くて便利」という言葉に、物理的な距離だけでなく“心理的な寄り添い”まで込め直した話。単なるスローガンじゃなく、実際の商品開発や店頭の運用まで貫いているのが強い。読者が保存していた抜粋も、ほとんどがこの“言葉の再定義”や“仮説→検証の積み重ね”に関する部分で、そこに共感した人が多いのだと思います。 もう一つ気づかされるのは、「流行より、日常のど真ん中を狙う」という姿勢です。ラテが流行っていても、実際に飲まれているのはブレンドだと気づけば、まずそこに集中する。家庭で作るのはちょっと面倒なメニューが売れ筋になる。こういう“当たり前のようで見落としがちな視点”が、読みながら何度も自分の仕事にも跳ね返ってきました。 現場の細かい試行錯誤もリアルで、机上のマーケティング論ではなく、生身のチームが「仮説を立てて、外して、また立てる」を何年も続ける姿が描かれています。派手さはないけれど、こういう積み重ねが一番効くんだよな、と静かに肯定してくれる感じがします。 なにを作ればいいのか迷っている人、顧客の“変化”をどう読むか悩んでいる人に、とくに刺さる一冊だと思います。
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