
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと
花田菜々子
この本について
人の集まりに行くと、輪に入れずに立ち尽くしてしまうときがありますよね。楽しそうに見えるのに、自分だけ温度が違う感じがして、帰り道になんとなく落ち込む。あるいは、仕事や人間関係はそれなりにうまくいっているはずなのに、「この先、何が残るんだろう」と不安になる。そんな気持ちって、誰にでもあると思うんです。 この本は、著者が実際に知らない人たち70人と会い、その人の話を聞き、その人に合いそうな一冊を選んで手渡した記録です。ただのエピソード集ではなく、他人と向き合うことで自分の輪郭がじわじわと浮かび上がっていく過程が描かれています。たとえば、初対面の場で無理になじもうとしないコツや、自分の不安を正直に言葉にした相手に寄り添う姿勢、そして「会いたい」と思う理由を丁寧に探すこと。そのどれもが、人との関わりのハードルを少し下げてくれます。 読んでいて思うのは、誰かに本を選ぶという行為は、相手の人生を覗き込むようでいて、結局は自分自身のことを考えずにはいられなくなるということです。天職に迷ったり、何かにしがみつきたくなったり、逆に全部投げ出したくなったり。著者自身の揺らぎもそのまま書かれているので、「ああ、自分だけじゃないんだ」と呼吸が少し楽になります。 人との距離感に悩む人、自分の軸がどこにあるのかわからなくなる瞬間がある人には、特に刺さると思います。誰かの人生に触れたとき、静かに自分の輪郭が戻ってくる感じを、きっと受け取れるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
読書の順序
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