ヨムナビ
日本思想史の名著30 (ちくま新書)

日本思想史の名著30 (ちくま新書)

苅部直

筑摩書房 / 20180705

累計読者数5
平均ハイライト数 7.8件/人
star総合評価 38/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 38%

この本について

歴史や日本文化の話になると、「そもそも日本の“伝統”ってどこまで本当なんだろう?」と立ち止まる瞬間がありませんか。武士道でも神話でも、いつの時代の価値観が混ざっているのかよく分からなくなって、モヤッとすることがあると思います。僕自身も、仕事や日常で「日本的だから」という言葉が雑に使われるたびに、何を拠りどころにすればいいのか迷っていました。 『日本思想史の名著30』は、そのモヤモヤを静かにほどいてくれます。たとえば『葉隠』があたかも普遍的な武士道の象徴として扱われているけれど、実際は佐賀藩内のローカルな写本にすぎず、戦争期になってはじめて“日本精神の古典”として持ち上げられた経緯があったりします。こういう「いつ・誰が・何の目的で古典化したのか」という視点が入るだけで、これまで見えていなかった力学が急に立ち上がってくるんですね。 また、古事記の神々のエピソードが「日本人の倫理観の原型」と語られがちな背景に、丸山眞男や和辻哲郎の読みがどう影響したのかも描かれます。彼らが描いた「清明なる心」や「古層」といった概念が、普遍的なものというより、その時代の問題意識の反映だったことを知ると、単純な“日本人論”から少し距離を置けるようになります。歴史の読み方が変わる、といえば大げさですが、思想がどう使われてきたかに目が向くようになるのは確かです。 自分の立ち位置を丁寧に確かめたい人、あるいは「日本の思想って結局何を指しているんだろう」と感じてきた人には、じわっと効く本だと思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

『古事記』から丸山眞男『忠誠と反逆』まで、日本思想史上の代表的名著30冊を選りすぐり徹底解説。人間や社会をめぐる、この国の思考のあり方を明らかにする。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要