
初期仏教 ブッダの思想をたどる (岩波新書)
馬場 紀寿
累計読者数4
平均ハイライト数 5.5件/人
star総合評価 34/100
start序盤集中型
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この本について
仕事でも生活でも、「自分の判断ってどこまで当てになるんだろう」とふと立ち止まる瞬間があります。先の不安はあるのに、思考の癖や役割意識に引っぱられて、いつもの延長で動いてしまうあの感じです。そんなときにこの本を読むと、いま自分が当たり前だと思っている“前提”そのものが、歴史的にはかなり偶然の積み重ねでできているんだと気づかされます。 たとえば、古代の世界では「時間」すら祭式によって作られるものだったり、人の生き方が生まれや役割によってほぼ固定されていたりする。そのなかで初期仏教が打ち出したのは、宇宙の真理でも神の救いでもなく、生きている個人の不確実さと向き合う姿勢だったという点が刺さりました。自分すら思いどおりにならないという前提に立つからこそ、利他の心に重心を置くようになる流れも腑に落ちます。 生き方を派手に変えるというより、今の自分が「何を前提に動いてしまっているのか」を静かに点検したいときに効く本です。世界を大きく語らないのに、結果として思考の窮屈さがほぐれる。そんな読後感でした。 社会の枠組みに振り回されがちな人、あるいは「主体性って何なんだろう」とぼんやり感じている人に特に刺さると思います。
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