
響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫)
武田綾乃
累計読者数3
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star総合評価 44/100
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この本について
部活でも仕事でも、「目標って本当に自分で決めたものなんだっけ」とふと立ち止まる瞬間ってありますよね。掲げたはずなのに気持ちが追いつかないとか、周りの温度に合わせてしまって本音が置き去りになるとか。頭ではわかってるのに、いざ動こうとするとモヤモヤが残るあの感じです。 『響け!ユーフォニアム』の抜粋をあらためて読むと、多くの人が刺さって保存した理由がよくわかります。滝先生が言う「目標は自分で決めたものです」「私は指示するだけで、努力は皆さん自身がやること」という冷静な言葉は、厳しいけれど誤魔化しのない現実を突きつけてきますし、一方で「努力の分だけ結果はついてくる」「普段どおりでいい」という支え方には、不必要に鼓舞しない優しさがあります。読者はこの“突き放し方と寄り添い方のバランス”に、自分の生活を重ねているんだと思います。 さらに、久美子たちの揺れる感情もそのまま刺さります。嫉妬や焦り、誰かが先に大人になっていくような置いていかれる感覚、言えなかった本音……こういう気持ちって、学生時代だけのものじゃなくて、大人になってからもずっと形を変えて続いていくんですよね。「弱さごと抱えたまま、それでも目標に向かうときのしんどさ」をきれいごとにせず描いてくれるのが、この作品の現実味だと思います。 自分で決めたはずの目標に向かう途中で、足が止まりがちな人。そんな人に静かに効いてくる一冊です。
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