
セックスワーク・スタディーズ---当事者視点で考える性と労働
SWASH
累計読者数4
平均ハイライト数 17.3件/人
star総合評価 52/100
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この本について
性やセックスワークの話題に触れると、どこかで「これって言っていいのかな」と胸がざわつくことがあります。善悪や白黒で整理したくなる気持ちもあるし、気づけばメディアや周囲の価値観に沿って、自分の中にも誰かを周縁化する視線が入り込んでいたりする。僕自身も、支援や権利の話をしているつもりが、いつのまにか「想定している当事者像が狭すぎるのでは」と不安になることがありました。 この本は、その“ざわつき”の正体を静かにほどいてくれます。たとえば、語りにくさそのものが周縁化を強めてしまうという指摘は、自分の態度を振り返らざるを得なくなるし、メディアや運動の中で「誰が想定され、誰が抜け落ちているのか」を問う視点は、想像以上に自分の思考を揺さぶります。また、歴史や法制度の話が出てくることで、いまの価値観が“自然なもの”ではなく、作られた枠組みの中で生まれていることが体感として理解できます。 特に「善意のつもりが、当事者の主体性を奪っていないか」という投げかけは避けて通れません。支援やフェミニズムの議論の中で、当事者像が固定化されていく過程が描かれていて、読んでいて居心地の悪さと同時に、視界が開けるような感覚がありました。 自分の価値観や前提をいったん横に置いて、性や労働をもう少し誠実に考えたい人に刺さる本だと思います。
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