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二重らせん 欲望と喧噪のメディア

二重らせん 欲望と喧噪のメディア

中川一徳

講談社 / 2019-12-12

累計読者数3
平均ハイライト数 25.7件/人
推定読了時間 約8時間1分
star総合評価 59/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 26%

この本について

メディアのニュースを見ていて、「この裏側ってどうなっているんだろう」とぼんやり感じること、けっこうあると思います。政治と企業とマスコミの距離感がよくわからないとか、歴史を調べようとしてもキレイに整理された説明しか出てこなくて、実際の現場で何が起きていたのかは掴みにくいまま。僕もそのあたりがずっとモヤモヤでした。 『二重らせん 欲望と喧噪のメディア』は、そのモヤモヤに土をかけるように、メディア業界の成り立ちを「生々しさごと」描いてくれます。たとえば、放送免許がどんな力学で配られたのかとか、新聞社が放送に後ろ向きだった時代のリアルな温度感とか、オーナー家同士の駆け引きが局のカラーをどう左右したのか、といった話は、今の番組編成や報道姿勢の裏に流れている長い川の流れを感じさせます。読んでいると「納得したくないけど、こういう構造ならそうなるよな…」と思わされる瞬間が何度もありました。 この本が効くのは、業界批判を求めている人ではなく、「事実としての構造を知りたい人」だと思います。良い悪いで片付けずに、誰が何を守ろうとして、どこで利害が衝突して、なぜ似たような争いが繰り返されるのか。読後は、目の前のニュースの見え方が少し変わります。メディアの不透明さに漠然と違和感がある人には、静かに刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ノンフィクションの傑作『メディアの支配者』から14年、驚異的な取材力と丹精な筆致で知られる著者の、待望の新作。 フジテレビとテレビ朝日は1959年、日本テレビ、TBSに続く民放テレビ第三局、第四局として産声をあげた。 テレビ局が「カネのなる木」だということが明らかになるにつれ、多くの政商、旧軍人、メディア企業、政治家たちが群がった。 なかでもフジ、テレ朝の2社に深く食い込んだのが、出版社「旺文社」を経営する赤尾好夫である。自らが支配するラジオ局文化放送を通じて両社の株を握り、テレビ朝日では東映社長の大川博を追い出し、経営権を握った。 その息子・赤尾一夫もテレビ朝日の大株主として独特の存在感を発揮、さらにマネーゲームへと狂奔していく。テレビの系列化に乗り遅れた朝日新聞はその間隙をつき、テレビ朝日を支配しようともくろむ。 一方のフジテレビのオーナーとなった鹿内家だが、突然のクーデターによって鹿内宏明が放逐され、日枝久による支配体制が確立される。 しかし、その後も、フジの親会社・ニッポン放送株の10%を握る鹿内宏明の存在が、日枝に重くのしかかった。それを振り払うためのニッポン放送、フジテレビの上場が、思わぬ「簒奪者」を呼び込むことになる――。 絡み合うようにうごめく二つの「欲望のメディア」。 膨大な内部資料を入手し、その相貌を赤裸々にする。
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