
新 怖い絵 (角川文庫)
中野 京子、奥定 泰之
KADOKAWA / 2020-03
累計読者数3
平均ハイライト数 3.7件/人
推定読了時間 約4時間25分
star総合評価 39/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
最近、歴史や美術の話を聞くときに、「結局これは昔の人の苦労話でしょ」と距離を置いてしまう瞬間がありました。でも実際は、作品の裏側にある“生きづらさ”や“社会の仕組み”を知ると、今の自分の感じている息苦しさと地続きに思えて、少しだけ視界が広がることがあります。 『新 怖い絵』の抜粋を読んでいると、当時の女性が逃げ場のない状況で生きていたことや、ユダヤ人の強制居住地区の空気、夫婦関係が契約としてしか扱われなかった現実など、作品の背景にある圧力の重さがそのまま伝わってきます。絵そのものより、描かれていない「その時代に生きた人の息づかい」が強く浮かび上がる感じです。こういう視点を持つと、美術館に行ったときに作品の奥が突然ひらけるような体験が増えるし、今の社会で自分が抱えているモヤモヤの根っこにも少し触れられる気がします。 そして、落穂拾いや魔女狩りのくだりのように、物語では知っていたつもりのテーマが、実際の生活感と結びついた瞬間にまったく違う話として立ち上がるのがこの本の面白いところです。絵画鑑賞というより、人間の歴史の“具体的な痛み”をたどる読書に近いかもしれません。 美術の本というより、「社会の見え方を少し変えたい人」に刺さる一冊です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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