
この本について
仕事でも人生でも、うまくいっている時ほど「このままでいいのか」と落ち着かなくなることがあります。逆に不調の時は、自分のどこを直せばいいのか分からず、ただ焦りだけが積み上がっていく。結局、自信がある時もない時も、どちらにせよ“自分の立ち位置”がつかめないまま進んでしまうんですよね。 『野村の流儀』を読んでいて刺さったのは、そこに対して野村克也がとても現実的な視点をくれるところでした。例えば「長所より短所を鍛えろ」という言葉は、耳障りのいい目標づくりより、自分の弱点ときちんと向き合う方が結局は近道だと気づかせてくれます。また「プロはプロセスのプロ」という考え方は、成果に追われる日々の中で、準備や積み重ねに目を向け直すきっかけになる。さらに「勝っている時こそ怖い」という視点は、うまくいっている時にこそ油断が入り込みやすいことを思い出させてくれます。どれも精神論ではなく、具体的な行動の重さに引き戻してくれる言葉です。 一言でいうと、これは“自分の癖や弱さをごまかさずに進みたい人”に刺さる本だと思います。読みながら、自分の未完成さを正しく扱うとはどういうことか、何度も立ち止まって考えさせられました。調子の良し悪しに振り回されがちな人ほど、静かに効いてくるタイプの一冊です。
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