
存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く
キャロライン・クリアド=ペレス and 神崎朗子
この本について
仕事でも家でも、「なんで自分だけこんなに段取りを気にしてるんだろう」とか、「職場の空気が自分の前提と噛み合わないな」と感じること、けっこうありますよね。悪意があるわけじゃないのに、なんとなく噛み合わない。その“なんとなく”の正体が見えないままモヤモヤが積み上がっていく感じ、僕もずっと抱えていました。 この本は、そのズレを「気のせい」で済ませず、データの欠落というすごく現実的な原因に置き直してくれます。オフィスの室温が男性の代謝基準で決められていたとか、保育園の閉園時間のせいで研究職の女性がキャリアを諦めざるを得ない構造とか、日常のあちこちにある“設計の前提”がどれだけ偏っているのかが、具体的な事例で淡々と示されます。読んでいると、これまで「努力不足」とか「相性の問題」で片づけていたことのいくつかが、実は自分のせいじゃなかったと気づけるんです。 もうひとつ、この本は対立を煽るタイプではなく、むしろ「悪意ではなく、見えていないだけ」という視点を与えてくれます。だからこそ、自分もまた何かを見落としているかもしれないという余白が生まれて、職場や家庭での会話が少しラクになる感覚がありました。大げさな処方箋ではなく、視界がじわっと広がるような読後感です。 日常で「説明しづらい違和感」を抱えてきた人、あるいは構造の話に抵抗があるけれどモヤモヤの正体は知りたいという人に、静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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