
この本について
日々の生活って、気づけば「なんでこんなにバタついてるんだろう」と思う瞬間ばかりですよね。家事も仕事も、やれば終わると分かっていても、まとまった時間なんてなかなか取れないし、気力も続かない。そんな自分にうんざりしつつ、でも劇的に変わるほどのやり方を試す余裕もない。僕もずっとそのあたりで悩み続けています。 村井理子さんの『いらねえけどありがとう』が面白いのは、そういう「日々の小さな積み重ね」にだけ光を当てているところです。派手なノウハウじゃなく、たとえばミンチを少し取り分けて翌日のドライカレーの下準備にするとか、買い物に行けなくても一週間を回すための最低限の食材セットを決めておくとか、忘れがちな予定はGoogle Keepにラベル分けして放り込むとか。どれも大きな変化ではないのに、生活全体の負荷がじわっと軽くなるんですよね。「3分は決して短くない」という視点も、実際にやるとけっこう効きます。 そしてもうひとつ、この本は「いらないけどありがたい」と感じる場面をたくさん拾ってくれます。自分が必要なくなったものを押しつけない距離感だったり、老いを笑い飛ばすユーモアだったり。うまくいかない日が続いても、それを責めずに受け流す余白みたいなものが少し増える感じがします。 生活の段取りに少し疲れていて、でも根本からやり方を変える気力まではない、そんな人には特に刺さる一冊です。僕も「やらなきゃ」から「ここだけ整えよう」くらいに意識が変わりました。
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