
すごい真言
小瀧宥瑞
フォレスト出版 / 2023-02-20
この本について
仕事や生活が慌ただしくなると、「落ち着きたいのに、どこに心を置けばいいのか分からない」ときがあります。スピリチュアルに寄りすぎるのも違うし、理屈だけで整うほど単純でもない。そのあいだで迷っているときに、この本の“地に足のついた祈り方”が静かに効いてくれました。 この本は、真言や仏さまの名前をただ並べるものではなく、著者が住職として受け継いできた土地や伝承の背景を丁寧に描いています。読者が保存していた抜粋を見ると、極楽寺・西大寺・秋篠寺の話など、具体的な場所やストーリーが多いですよね。たぶん、「抽象的な安心じゃなく、手触りのある拠りどころを知りたい」というところに刺さったのだと思います。観音菩薩が“声を聞く存在”として語られていたり、菩薩があえて衆生の側に残っているという説明も、日常で他者に振り回されがちな人にはそっと寄り添ってくれます。 もう一つ、この本がよかったのは、真言を“効きそうな言葉”として扱わず、サンスクリットの発音そのままの「聖なる言葉」として現実的に説明している点です。ふわふわした励ましではなく、長く続いてきた文化として理解できるので、自分の生活にどう取り入れるかも考えやすい。大日如来を中心に置く真言宗の世界観も、過剰な神秘化がなく、落ち着いた距離感で読めます。 こんな人に刺さると思います。一人で抱えている不安を、誰かに押しつけずに、自分のペースで整えたい人。そんな人には、この本が静かな“居場所”のように働いてくれるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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